おいしいお米、安心な玄米の選び方
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おいしく安心なお米を選ぶ際に一番確実な方法は、生産されている実際の田んぼを見ながら生産者に説明してもらうのが一番納得のいく方法です。
ですが実際にはなかなか実行できませんので、それに変わる他の基準を生産農家の視点から幾つかあげたいと思います。 |
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1.認証の活用
認証といっても有機JASや県の特別栽培農産物など様々ですが、少なくとも生産者以外の第三者機関による書類や現地調査等の審査が必ずありますから一つの目安となります。
ですが農家さんには高齢で認証の為の必要書類が作成、提出することが出来ないなど、生産者も様々ですから、認証がないから心配なんてことは必ずしもありません。
2.トレーサビリティー(跡をたどることができることの意)の活用
農家直販等の場合は生産から販売までの過程が一つですから、どんな質問をされても即答できるでしょう。
販売店の場合はお米の生産から加工・流通・販売までの過程を明確に答えられるお店がより良いでしょう。
明確に答えられないお店は適正な価格なのか安心なのかちょっと心配です。
(生産者の手から離れれば離れるほど、同じ商品でも価格は上がり、お米についての情報は少なくなりがちです。)
3.生き物聴き取り調査
私が一番お勧めしたいのがこの方法です。認証やトレーサビリティーなど、そんなことを知らない、または関係ないという農家さんや販売店にも安心か否かを判断できる簡単な質問だと思います。
生き物聴き取り調査と言っても何も難しいことを聞く分けではありません。生産者又は販売店に『お米を作っている田んぼにはどんな生き物がいますか?』と聞くだけです。
自然にやさしい低農薬、完全無農薬、有機栽培など様々な表現で表されてはいますが、そんな認証や表現も生き物たちには関係ありません。彼らは自分達の住める場所にしか居ませんから。
ですからどんな農薬を使用しているのか?使用していないのか?と質問や問い合わせをするよりも、どの時期にどんな生き物がいて、他の田んぼには居ない生き物が貴方の田んぼでは居ますか?と質問した方がより確実で安心な方法です。
この質問に返答できない農家さんは、田んぼにそれなりにしか足を運んでいませんし、土の状態や生き物の微妙な変化にも気がつかない方ですのでちょっと心配です。
また糸ミミズ・ユスリカ等の小動物や微生物の居ない田んぼは無農薬や有機栽培である可能性は極めて低いです。
販売店も同じです。この質問をして一切答えられないような場合は、仕入れに関して現地に足を運んでいない、もしくは生産者とコミュニケーションがとれていないと思われるのでちょっと心配です。
この生き物聴き取り調査や田んぼの状態まで明確に答えてくれるお店や農家さんのお米は安心してお召し上がり下さい。きっと味も◎
(生き物聴き取り調査の返答でトンボ(成虫)もしくはサギ、白鳥などの野鳥等しか言えない場合は、田んぼの中まで注意して見たことがない気がするのでちょっと心配です。)
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左が減農薬田の土で右がサン・ファーム田の土です。それぞれ秋の収穫後の田んぼから土を採取し瓶に入れ放置しておきました。
減農薬田んぼの土は何日経とうとも変化がありませんでした。右はサン・ファーム田んぼの土ですが、糸ミミズが土の中で縦横無尽に巣をつくっていました。少し気温が上がると微生物も活動が活発になり、水中を上下したり土の表層では糸ミミズがユラユラしたりしています。 |
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田んぼの生き物聴き取り調査例(サン・ファーム)
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新潟市北区長場で見つけた田んぼの生き物
春 |
糸ミミズ、ユスリカ等の微生物の動きが活発になる |
夏 |
おたまじゃくし(アマガエルやトノサマガエル) ヤゴ(トンボの幼虫) ケラ どじょう
タガメ キジ サギの仲間 カラス マガモ メダカ 蛇 カメ ザリガニ 小鮒 蛍
カワニナ ネズミ イタチ モグラ クモ等 |
秋 |
トンボ イナゴ等 ネズミ |
冬 |
白鳥、オオヒシクイ(白鳥達は落穂をついばむので一般田にもいます) |
一般栽培田等との一番の違いはトノサマカエルや蛍が生息していたこやクモが多いことでした。
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