コシヒカリ(お米)の豆知識
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コシヒカリの誕生
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コシヒカリは農林1号と農林22号を人工交配させて誕生した品種で、1944年新潟県農事試験場で高橋浩之氏によって交配処理されたのが始まりです。
仮谷桂氏と池隆肆氏により農林22号×農林1号の雑代2種の育種が行われていました。しかし長岡ではこの交配種への評価が高くなく、新設された福井農事改良実験所への育種材料の募集が行われていた事から、「農林22号×農林1号」が福井へと譲渡されました。
福井実験所は「農林22号×農林1号」に「越南17号」の系統名を与え、20府県に対し適応性試験を依頼しました。しかし結果は茎が弱く倒れやすく、穂首いもちに弱い性質、熟色は優れているが、玄米は青米が多く、生産性も高くなかったことから試験結果は当初散々なものでした。
ですが福井から越南17号の試験を依頼された新潟では倒れやすいという欠点はあったのですが、お米の美味しさが買われ農林番号登録への検討会で有望視されていた北陸52号や北陸60号を押しやり、越南17号を奨励品種に決定しました。
1956年に福井から新品種として登録され、水稲農林100号とコシヒカリという名前が与えられることになりました。コシヒカリはもう50年以上前の品種ですが、今もなお全国で栽培され作付面積約4割と日本で一番親しまれているお米として生産されています。
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米の等級検査
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お米の等級検査は、第三者検査を実施しています。自主検査ではありませんので、厳格・公正に検査をして頂いております。
この検査をすると、“1等”や“2等”などの等級がお米に付きます。カルトンと呼ぶ、白い皿と黒い皿で玄米の見た目の良し悪しを判定します。
悪いお米は白い皿では黒く、黒い皿では白く目立ちます。またその品種特有の大きさや色、粒の張り具合などをチェックします。
◎印は、1等米の印です。ですが等級検査は、あくまでも県産、年産、品種、粒等の保証であり、美味しさや農薬使用の有無等は関係ないのです。お米を選ぶ一つの基準にはなりますが、これだけで米を選ぶのはあまりお勧め出来る選択ではありません。 |
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古米とは?
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古米とは、お米の貯蔵設備の不備な時代は、収穫の秋から翌年の梅雨までを「新米」、梅雨明け以降を「古米」とする分け方がありましたが、これは梅雨頃に米の質が落ちたためで、国の食糧管理制度に定める「米穀年度」は、11月1日から翌年10月31日となっています。
ですから「新米」の期間は1年間となり、翌年10月31日を過ぎると「古米」となります。ですが一般的には新米と表示して売られているのは、長くともその年の年末まで位でしょうか。 |
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米の品種名には何でひらがなやカタカナがあるの?
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普段何気なく見ているお米の名前。コシヒカリでもこしひかりと書いてあったりと、本当はどっち?と思ったことありませんか?基本的にお米の名前の付け方は、国の試験場で作られたものはカタカナ。
県の農業試験場で開発されたものはひらがな。というのが原則らしいのですが、最近はそうでもないみたいです。商品のイメージが重要な現在、その字体から受ける印象の方が大事みたいですね。
お米の名前と言えば今新潟県で作付けされているコシヒカリのほぼ全量が新品種コシヒカリBLです。ですが店頭に並ぶ時には商品名コシヒカリとして店頭に並んでいます。 |
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米の単位
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今でもよく使われている1合や1升、日本酒を飲んでいる方には特に馴染み深いと思いますが、その単位は重さではなく容積で表していた頃の単位で今のkgや?で表すと下記のようになります。ちなみに現在は重さに換算して1俵60kgに統一されています。 |
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1合 |
1升 |
1斗 |
1俵 |
1石 |
重さ |
約150g |
約1.5kg |
約15kg |
60kg |
約150kg |
容積 |
約180cc |
約1.8? |
約18? |
約72? |
約180? |
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米の種類
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ジャポニカとインディカ
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現在世界中で栽培されている米を大まかに分けると、ジャポニカ(日本型)とインディカ(インド型)に分けられます。ジャポニカは、私たちが普段食べているお米で、日本以外では中国の一部と朝鮮半島、アメリカなどで栽培されています。
インディカは、インドを中心に各国に広まり、世界各国で作られています。現在世界のお米総生産量の約9割がインディカで、主に中国、インド、インドネシアなどのアジア各国で作られ、主食として食べられています。
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米と食文化
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日本にもジャポニカとインディカが伝わったようですが、日本人の祖先はジャポニカを好んだようです。米は始め精米はせず、玄米粥のような状態から食べ始め、それが後に玄米~白米へと移り変わっていきました。米自体が美味しかったというのもあったと思いますが、日本人は米自体には味付けをせずにそのまま食べていました。
インディカを主食としている国では、米自体がパサパサしているためか、カレー等やスープと合わせたり、炒めたり米自体に味付けをして食べることがほとんどです。
様々な季候風土の中、その土地にあった米が作られるようになり、その米を長い歴史のなかで試行錯誤しながら食してきたそれがその土地の食文化なのです。
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